石油流通ビジネス最前線  「変わるビジネス 変わるシステム」

第三回 可能性が膨らむ「直売ビジネス」


今後普及が進む石油流通ビジネス専用「EDI Electronic Data Interchangeシステム」

石油流通ビジネスといってもガソリンスタンド店頭の販売オペレーションだけではありません。特約店では直売部門大口需要家への各種油種の直販業務、卸売部門では「新仕切り体系」に基づく販売店への卸売業務、さらには商社や中間流通業者による流通から、工業用潤滑油の販売まで業務は非常に多岐にわたります。  
ここでは、最近、急速に変化しつつある石油流通に特化した直売専用システムの内容を説明します。現在、すでに特約店と元売りとの発注業務は、多くの場合、インターネットによる発注専用システムにより自動化されているわけですが、異業種ではすでにEDI(電子商取引)受発注システムによる省力化は一般企業にもかなり普及しています。ところで石油流通業界における直売最前線ではどうでしょうか?これだけIT化が進んでいるにも関わらず、ほとんどの特約店では販売店やリテールの直需ユーザーとの受注業務をいまだに電話やFAXといった時間とコストのかかるアナログ的な手作業で行っているのが実態でしょう。その上、大部分の特約店では、合理化推進による人員削減の結果、直売担当者には過大な業務量が負担となっており、ミスも発生しやすく、万が一のミス発生時には扱い金額が大きいためリスクも当然ながら大きくなってしまい業務改善が緊急の課題となっています。これに対し最先端の「直売ビジネス」は営業活動も含めたシステム化により、業務コストの大幅削減が可能で、一気にしかも大幅に収益性を向上させることができます。
これからしばらくは減販の時代が予測されています。従来型の石油ビジネスに於ける「販売量を増加させれば租利益額が増加する」という希望的観測に基づく拡販戦略から脱却し、「一般管理費を軽減」させることで確実に「営業利益」を生み出すことができる、即効性のある現実的な経営手法に転換すべき時期が到来しています。


【最新の石油EDI受発注システムの概要】 

◆お客様がインターネットの「発注専用サイト」へ注文データを直接入力
◆元売り対特約店間で稼働中の発注システムを、サブ店や直売ユーザー向けに運用
◆「新仕切り体系」による価格などのリアルタイム情報なども表示発信
◆営業担当者の業務負担軽減と受注データ処理の合理化
◆「発注データ」はWEB受注専用サーバーから「受注データ」として自動受信
◆「受注データ」をそのまま仕入先への「発注データ」へ・・・ さらには「売上一元処理」
◆在庫管理、運送会社への「配送指示」や「届け先指定」なども同時に一元処理


【EDI受発注システムの機能について】 

WEBを活用した石油流通専用「受発注システム」の機能について説明します。
[WEBとは、「蜘蛛の巣」の意味。蜘蛛の巣のように世界中に張り巡らされたインターネットのこと。]
“WORLD WIDE WEB” をきちんと読むと長いので “WWW”と略して表示します。
ここでは、実際に現在、石油流通のビジネスフィールドで稼働中の「ペトロマスター・ドット・ネット」という、WEB受発注システムを参考にして説明します。


【ASP】によるシステム運用

インターネットを通じてビジネス用のアプリケーションソフトを使用するユーザー(顧客)にレンタルする事業者のことをASP(Application Service Provider)と言います。使用するユーザーは、WEBブラウザなどを通じて、ASPの保有するサーバーにインストールされたアプリケーションソフトを利用することになります。レンタルのアプリケーションを利用することで、ユーザーのパソコンには個々のアプリケーションソフトをインストールする必要がありませんから、企業の情報システム部門の大きな負担となっていたインストールやシステム管理、アップグレードにかかる費用や手間を節減することができるわけです。言い換えれば、レンタル料金を支払うことでインターネットにより「EDI受発注システム」を必要に応じ、サポート込みで自由に使用することができるようになるわけです。自社で購入するわけではありませんから当初の設備投資資金は不要です。


【新仕切り体系】への対応、営業コストの大幅削減

お客様はインターネットに付与された「ID・パスワード」を入力し、それぞれの企業専用「発注画面」サイトにアクセスし「直近の市況情報」を参照、確認しながら「発注データ」を入力することができます。ディラーとしては販売店や直需ユーザーに対して、発注画面を通じて、常にその時点でのリアルタイムな取引条件を告知することができます。従って、営業担当者による煩雑な営業連絡業務などを大幅に削減することができます。
具体的な発注手順の事例


1.[インターネットの発注画面にアクセス]

実稼働時には、「ペトロマスター.NET」の部分に各企業のオリジナルのロゴや社名が表示されます。
ユーザーはWEB上から、「ID・パスワード」を入力して、発注画面へログインします。


2.【発注データ入力画面】  「お客様自身」が注文内容を入力する発注専用画面。

今までは、「元売り」など大手企業だけが使用していた、石油流通専用EDI発注システムがいまでは、一般特約店でも、導入費用をかけずに月次使用料のみで利用することができる時代です。
⇒ 誰でも簡単に発注入力ができる発注専用画面。
⇒「届け」、「倉取り」、「施設渡し」などの流通区分指定が可能
⇒「倉取り」等の場合には、[出荷施設・トリップ・車番・カードナンバー]なども認識が可能
⇒「軽油」に関する「流通区分」や「届け先」などの流通データは、「軽油税納税帳票作成」のための経営資源として自動的に再活用(データの再入力などは不要)


3.【発注履歴参照修正】

お客様(サブ店や直売ユーザー)が過去の発注データの内容の確認や発済みデータの修正、過去の履歴データを集計参照することもできる画面です。
⇒ 現在発注済みのデータについての確認、修正できる
⇒ 工業用潤滑油などの多品目商品や多様な荷姿の発注にも対応
(いつものあの商品、前回のあのオイル)などの注文にも容易に対応可能
⇒過去の発注履歴データを参照、検索できる
⇒お客様は、発注先(貴社)に対するリアルタイムでの買掛金管理、請求照合などに活用できる
⇒「与信限度額管理設定」が必要な場合には、お客様自身による現時点での「買掛金残高」や、「与信残高」の確認ができる
⇒仕様は、各社ごとに変更できるので、得意先(サブ店・直売ユーザー)は、仕入れ台帳としての活用もできる


4.【情報発信機能】  仕切り価格情報や受注データに関するメッセージを発信。

⇒「お知らせ設定」などにより、お客様に対する現在の仕切り価格などの情報発信が可能
⇒お客様を区分した上で、各種価格情報の「一斉メール配信」や流通最新情報の配信ができる


5.【石油流通業界における「EDIシステム」】

すでにほとんどの元売りと多くの特約店間の受発注業務などに使用されているインターネットを駆使した電子商取引システムが「EDIシステム」です。それらの最新システムを一般特約店でも安い予算で普通に運用できる時代が既に到来しています。
「ペトロマスター.NET」は石油流通の商取引に関する情報の書式を統一して、企業間で電子的に交換する仕組みを標準的に搭載しており、受発注データや見積もり、決済、出入荷などに関わるデータを、あらかじめ定められた形式にしたがって電子データ化し、インターネット回線や専用線、VANなどのネットワークを通じて送受信することができます。紙の伝票をやり取りしていた従来の方式に比べ、情報伝達のスピードが大幅にアップし、事務工数や人員の削減、販売機会の拡大などにつながります。最近ではインターネットの普及に伴い、WEBブラウザやXMLなどインターネット標準の技術を取り入れ、通信経路にインターネットを用いることが増えています。石油業界におけるEDIシステムは、最近では一般特約店や商社流通などでも広く活用が開始されています。主要油種の受発注管理だけでなく、元売り仕様よりも広範囲な油外商品アイテムまでの受注対応を想定したEDIシステムまでも稼働しています。ASPによる稼働のため月次課金で導入できるので構築費用が安く、しかもシステムメンテナンスも石油流通に精通した専任サポートスタッフが行いますから運用開始に際しても非常にスピーディーで楽にスタートさせることができます。現在では系列を超えた標準化、オープン化も進行しており、特に商品アイテムや荷姿の多い工業用潤滑油販売などの「直売ビジネス」などでは大きな経営効果を発揮しています。顧客からの受注データを基幹系システムにダウンロードするデータコンバート部分をどうするのかが具体的な課題として想定されますが、心配は無用で、すでにERP基幹業務統合系の専用直売ソリューション「ペトロマスターEX」などによる企業の内部統制や「J-SOX法」に準拠した汎用の石油直売業務専用ソリューションも用意されているのです。
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