石油流通ビジネス最前線  「変わるビジネス 変わるシステム」

第七回 「ERP」の稼働でSS経営に驚くほどの格差が付く!


 すでに、このシリーズで何度も出てきた「ERP」という言葉ですが、貴方の身近にパソコンがあったら、「ERP」と検索を掛けてみてください。
たぶん検索結果のデータ件数の多さに驚かれることでしょう。
それほど現在のビジネス社会で注目度が高い「ERP」なのですが、その内容について理解している方は意外と少ないようです。
なにか難しいIT用語のようですが、実はよく調べてみるとそれほど難しい話ではありません。
しかし、今後の石油流通ビジネスの成否を左右するような非常に重要なポイントとなるシステム概念です。
なぜなら、米国においても特に石油流通ビジネスのフィールドを中心に開発が進行し、しかもその後の経済再生のプロセス構築(リエンジニアリング)の起爆剤ともなった経緯のあるシステム概念なのです。
それでは、今回は力まずに最新のITとビジネス概念を簡単に学ぶことにしましょう。


基幹統合系システムとは

まず、ERP(Enterprise Resource Planning)を直訳すると、(企業の経営資源計画)となるわけですが、要するに「データを企業の経営資源として有効に再活用」することで経営効率や販売戦略性を向上させる。ということです。
従来は、それぞれ別々のソフトウェアやシステム、エクセル帳票などを作成、別々にデータを入力し、別々のシステムで管理していたものを、単独のデータベースシステムにデータを一元的に統合して入力することで、データの重複入力の無駄やミスを防止するとともに、データベースに収納蓄積・保存されたデータを「抽出・集計・分析」実行し、販売戦略や顧客管理などにも経営資源として再活用していこうというわけです。


新仕切り体系で浮き彫りとなった石油業界システムの課題と弱点

元々、日本のガソリンスタンドビジネスでは、コンピューターは当初から「請求書発行」の為の債権管理システムとしての業務を最適化するために開発運用されてきたわけです。
そのため、元売り各社の系列強化策により特約店システムは多くの場合、SS店頭の売り上げ払い出しPOSデータを計算センターにデータ転送し、「請求書作成業務」を委託することで今日に至ったという現実的経緯があります。
このように画一的な系列システム下で業務を行っていた時点では、特約店企業間の業務コスト格差はほとんどつかないということもあり、各社ともある部分、良し悪しは別として「安心して」運用していたことは事実でしょう。
しかし、実際の石油流通ビジネスではSS店頭データ以外の「直売部門」や「配送外販」などの売り上げデータ処理、さらには、今回の「新仕切り体系」で課題として急浮上してきた「販売店向け卸売業務」などの複雑な業務対応にも迫られています。
一概に「特約店業務」と入っても規模も業態も多様ですから、特殊な流通処理が必要なケースもあるわけです。
ここではそんな石油流通ビジネス最前線の実務を事例として、石油流通企業が蓄積されたデータをどのように経営資源として再活用していくかという手法について、さらには、基幹業務統合系ERPシステムの稼働によりどのように業務省力化とコストダウンを実現することができるかということについても説明します。
単独のデータベースサーバーに社内の各業務セクションのパソコンがネットワークにより接続されデータ入力や集計、参照などの業務が行われています。
すなわち、過去において全く別々に分断された個別的なシステムやエクセルなどの集計作業などにより行ってきたデータ処理を単独のデータベースに一元化して収納し、必要な時に必要な情報をリアルタイムに取得できるようシステムが統合されて構築されています。
もちろん社内LANだけでなく広域WANによるネットワーク構築も可能です。
財務会計システムについては汎用のソフトウェアとのデータ連結も可能ですから、使い慣れたシステムをそのまま運用することもできますし構築予算の軽減化もできるわけです。
基幹業務統合系ERPソリューションは、すでにSAPなどのシステムが存在していますが、ご承知のとおり導入となると、とても一般特約店が導入できる予算ではありません。
そこで石油流通業、特に日本国内の業務に特化した安い予算で導入できるシステムということになるわけですが、たとえば、軽油税納税管理など日本の石油業界独自の複雑な税制まで対応しているものとしては、現状「ペトロマスターEX」のみで、価格はSAPなどと比較して十分の一といった低価格での構築が可能なのです。
現在はさらにコストダウンを図るべく鋭意開発努力をしているところです。


ERP基幹業務統合系システム構築によるメリット

石油流通業務に特化したERPソリューション構築による経営メリットについて数え上げたらきりがありません。
現在、当社システムは既に30社以上の導入実績がありますが、導入経費対経営効果という点では、すでに全ての納入事例で導入コストを大幅に上回る実績を生み出しています。
すなわち、従来のシステムを使用している企業と「基幹業務統合系ERP」を稼働させている企業では、経営力に驚くほど明確な格差が付きます。
結論からいえば、まず、管理部門の必要人員を大幅に減少できます。
次に、リアルタイムな情報処理により、企業の「意思決定速度」を大幅に向上させることもできます。さらにいくつかの具体的メリットを上げてみましょう。
1. データ入力などの重複作業がなくなり、コストが下がり、入力ミスもゼロとなる。
2. 無駄な資料作成や集計作業などについて、完全自動化が可能。
3. 会計システムなどとのデータ連動により、月次試算表や貸借対照表も一元作成
4. 広域ネットワークによる支店、営業所のリアルタイム管理も可能となります。
5. オープン系システムですからオフコンなどと比較して、ハード(機器類)のコストが圧倒的に安くなります。
6. 計算センターへの業務委託やオフコンシステムと違い、自社データを電子データとしてそのまま保存して、経営計画や分析、顧客管理などに再活用する事が出来る。
7. 安い予算でのアドオン開発による多様な機能追加が可能。たとえば、「軽油税納税帳票作成」などの業務は特約店企業にとって、非常に煩雑ですが必須の業務となっているわけですが、ERPソリューションでは、蓄積されている社内流通データをもとに、全く人手を使わずにシステムが各種帳票を自動作成することもできます。
「ペトロマスターEX」は、「データ集計マネージャー」を搭載。簡単なプログラミング操作で各種集計や帳票作成まで制作が可能です。
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